いまや日常的に使われ、身近にあふれるコンピュータ。古代からの計算道具が現在のコンピュータに姿を変えるまでには、誰もが知る偉人やコンピュータ科学の先駆者たちの壮大なドラマがあった。現代に続くパソコンの開発競争、最新鋭のコンピュータまで報告しつつ、さらには未来のコンピュータの姿を探る。

●著者：小田徹
●第1章：コンピュータの起源を求めて
・歴史上最古の計算道具にはどのようなものが存在したのか
・17世紀に誕生したユニークな計算道具
●第2章：「最初のコンピュータ」はどのようにして誕生したのか
・17世紀：ヨーロッパの先駆者たちによる「計算機械」の発明
・19世紀：発明の舞台はヨーロッパからアメリカへ
・20世紀：機械式から電子式へ
・それでは，どれが世界最初のコンピュータなのか
●第3章：ソフトウェアはコンピュータとともに産声を上げた
・ソフトウェアとは何か
・初期のオペレーティング・システムがたどった変貌の歴史
・代表的なオペレーティング・システムの誕生物語
・なぜ次々に新しいプログラミング言語が作られるのか
・データベース管理システムはなぜ重要か
●第4章：世界を驚かせた日本のコンピュータ開発
・ふたりの先駆者による計算機の発明
・戦後に始まる我が国のコンピュータ史
●第5章：パソコンはどのようにして私たちに身近な存在になったのか
・個人が使用できる小型のコンピュータの誕生
・1980年代：主流になる16ビットパソコンとIBMの互換機
・1990年代：ノート型パソコンの登場とインターネットの時代へ
・2000年代：多様な情報機器やサービスがもたらした変革
・我が国におけるパーソナルコンピュータの歴史
●第6章：次々に計算速度の記録を塗り替えるスーパーコンピュータ
・「スーパーコンピュータの父」セイモア・クレイとクレイ・リサーチ社
・スーパーコンピュータ史上最大の成功をおさめたCray-1
・クレイとクレイ・リサーチ社のその後
・スーパーコンピュータの計算速度はどこまで速くなるのか
●第7章：インターネットの誕生とネット社会を構成するコンピュータの変貌
・インターネットはいつ，どのようにして生まれたか
・我が国におけるネット社会の形成
●第8章：コンピュータはどこへ行くのか　−−近未来のコンピュータ化社会
・本格的なユビキタス社会の到来
・常識をくつがえす非ノイマン型コンピュータの登場
・コンピュータ開発はどこまで進むのか −−ますます加速する技術革新